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チコのクソスレ

1 :チコ:01/12/18 01:12
あとで使います

2 :ヶヶ内邦夫@猟奇ハンター ◆ExwManko :01/12/18 01:12


3 :チコ ◆XRDteExY :01/12/18 22:45
「カタツムリだよ」
「カタツムリ?」
「そうとも、東洋人が何千年にもわたって繁栄してこられたのも、みんなこいつらの
おかげなんだぜ。東洋人を賛美しよう。おれたち二人を賛美しよう。バターでソテー
してあるんだ」
 ジョイスが席についてた。
 おれはカタツムリをガツガツ食べ始めた。
「んーっ! ベイビー、うまいぜ! 一個食ってみろよ!」
 皿に乗ってるカタツムリの山を見ながら、ジョイスはフォークで一匹を口に運んだ。
 おれは、うまそうな海草を口いっぱいに詰め込んだ。
「いけるだろ、ベイビー?」
 彼女はカタツムリを口の中でくちゃくちゃ噛んだ。
「金色のバターでソテーしたんだ!」
 おれは何匹かを掌にのせ、宙に放り上げては口に入れた。
「数千年がおれたちの味方だ、ベイビー。こうでなくっちゃな」
 彼女はやっとのことで呑み込んだ。それから、皿に乗ってるカタツムリの山をじっと
見つめた。
「ぜんびにちっちゃなケツの穴がついてるじゃない! 気持ち悪い! 気持ち悪い!」
「ケツの穴のどこが気持悪いんだい、ベイビー?」
 彼女はナプキンを口にあて、立ち上がってトイレに駆け込んだ。ゲロを吐いている。
おれは台所から大声で言った。
「ケツの穴のどこがいけないんだい、ベイビー? おまえにもケツの穴がついてるじゃ
ねえか! おれにもケツの穴があるじゃねえか! 肉屋に行ってビフテキを買って
きたって、そいつにもかつてはケツの穴がついてたんだぞ! 地球はケツの穴だらけ
なんだ! 考えようによっちゃ、木にもケツの穴がくっついてるけど、葉っぱをポタ
ポタ落としてるもんだから、わからないだけなんだ。おまえにもケツの穴、おれにも
ケツの穴、世界は何億個ものケツの穴だらけだ。大統領にケツの穴、洗車係にケツ
の穴、裁判官にも、殺人犯にもケツの穴・・・・・・紫のタイピン野郎にだってケツの穴は
あるんだぜ!」
「ちょっと、やめてよ! やめて!」
 彼女はもう一度ゲロを吐いた。田舎町。おれは日本酒の栓を開け、クイッと一杯やった。

チャールズ・ブコウスキー「ポスト・オフィス」 坂口緑 訳 より

4 :チコ ◆XRDteExY :01/12/18 22:49
 さだめし百姓の鍬に、断ち斬られたのだろう、尾を失って二尺ばかり、それだけに
太く見える青大将が、夏草かいぐぐって、ほとんど体くねらせもせず、しかし、確実
に進み、物陰を求めるらしい。切り口は、むしろねじ斬られた如く、青黒い表皮ぎざ
ぎざに、まくれまた垂れ下がり、内蔵なのか紐状のものをひきずっていて、真紅の
色が見えたように思う。それだけではなく、はいずるにつれ、わずかに草を濡らす
血か、粘液らしきものも、京紅の如く、紅のきわまって、青い光沢を放ち、ぼくは斜め
に立てかけられた、直径三寸ほどの丸太にしがみついたまま、蛇の行方を、ぼんやり
眼で追っていた。

野坂昭如「性在万象」冒頭

5 :チコ ◆XRDteExY :01/12/19 20:32
さらに老婆と来たら、父方の祖母と、その姉二人妹一人、母方の祖母、それに父の
兄弟の妻の母や、父の甥の妻の母までがことあるたびにやって来て、重なったり
すると、四人五人家内にうごめいていることも珍しくなく、両親とことなり、その言葉
はあけすけで、娘たちの醜聞も、みな老婆に聞かされたもの、下穿きつけぬから、
しなびた乳房に腰巻き一つ、立膝すると、ほとんど陰毛の抜け落ちた胯間に、生々
しく赤い裂け目がのぞいた。みんなぼくをかわいがってくれたにはちがいない。風邪
ひいて花つまらせると、口押しつけ、鼻水をするっと吸いとり、熱をとるにはこれがいち
ばんと、胡瓜刻んで、ぼくの土踏まずにはりつけ、やがて乾きしなびたそれを、もった
いないからと食べてしまう、

同上

6 :チコ ◆XRDteExY :01/12/21 00:15
 それはみんな嘘だった。どっちをとってみても嘘だった。女のことを考えないかぎ
り女は必要がなかった。彼はそれを軍隊で覚えた。そして、誰でも遅かれ早かれ
女の子を手に入れる。女の子を持ってもいいほど大人になれば誰でも女の子を手に
入れた。むりに考える必要なんかない。いずれその時期はやって来るものだ。彼は
そのことを軍隊で覚えた。
 ところがもし娘が彼のところへやって来て話をしたがらなかったら、娘が好きに
なったことだろう。しかしこの故郷ではすべてが入り組んでいた。最初から出なおし
て溶け込むわけにはいかないのはわかっていた。苦労する値打ちもなかった。フラ
ンスの娘たちやドイツ娘たちは事例がちがっていた。向こうではいまみたいなおしゃ
べりはなかった。みんな話すことができなかったし話す必要がなかった。とても単純
でみんなが友達同士だった。彼はフランスについて考えつぎにドイツについて考える
ようになった。総体的に言ってドイツのほうが好きだった。彼はドイツを離れたくなかっ
た。郷里に帰りたくなかった。にもかからわず郷里に帰ってしまった。彼は玄関の
ヴェランダにすわった。
 彼は通りの向こう側を歩いている娘が好きだった。フランス娘やドイツ娘よりも
ずっとその娘たちの顔のほうが好きだった。だが娘たちが住んでいる世界と彼が
住んでいる世界とは別だった。彼は娘たちの一人を手に入れたいと思った。だが、
その値打ちはなかった。娘たちはすばらしい模様なのだ。彼はその模様が好きだっ
た。それはすばらしい。しかしおしゃべりをする気にならなかった。彼は特定の一人
がとても欲しいということはなかった。それでも娘たちみんなを見るのは好きだった。
苦労をする値打ちはなかった。事情がだんだんよくなっているいま、そんなことを
する値打ちはない。

ヘミングウェイ「われらの時代に」 宮本陽吉訳 より

7 :チコ ◆XRDteExY :01/12/22 00:56
コリーが雌犬であると確かめた時、竜一はためらいなく下着を脱ぎ捨て、素裸と
なり、なお戯れるうち、犬の乗りうつったように、腕と膝で身を支えつつ、いやがる
コリーの後へ後へまわり、その表情は、生娘が当惑しているような、なまめかしい
色合いさえあって、やがて疲れた竜一、横たわるとコリーは、気づかわしげに近寄り
舌で愛撫を加える。竜一思い切って男根を、その口もとに近づければ、コリー眼を
細め、うっとりした眼つきとなり、思い入れたっぷりに舌をはわせ、竜一は自分が、
巨大な狼になった如く、このコリーわがものにせずんばあらず、ついぞなく奮い立って、
雄犬風にふるまい、すると観念したか、尾を右に片寄せ、しげしげそこをながめると、
人間のそれよりはるかに美しいキ裂が、それ自体光り輝き、艶やかな淡紅色に浮き
出て、おそるおそる指さし込むと、二重三重にことなる緊縛感があり、果てしなく吸い
込まれるような感触がある。「ワウッ」竜一一声吠え立て、するとコリー「クーン」と
応え、まさしく竜一犬そのものになり切ったのだが、妻を抱く時、あてがきのように
妄像追い求めて、ようやく果たす境地とは雲泥の差、すぐ互いの拍子が一致し、
たちまち灼熱の度たかめたあげく、「キャウンキャーン」悲鳴のように吠えて、竜一
は果てた。

野坂昭如「万有淫欲」より

8 :チコ ◆XRDteExY :01/12/22 21:36
アントニー:おれは至急この地をたたねばならぬ。
エノバーバス:さてこそ、我ら一同、女どもを皆殺しの憂き目にあわせねばなりませ
な。どうやら、ここの女どもときたら、つれない仕打ち一つで致命傷となりかねぬ
風情、別れの辛さを忍べとならば、ただ死あるのみです。
アントニー:おれは行かねばならぬ。
エノバーバス:やむをえざる仕儀とあらば、女どもには死んでもらいましょう。訳も
なしにただで放りだすのは、いかにも惜しゅうございますな、もっとも天下分けめ
の大事にくらべれば、ただ同様の連中ですが。それにしても、クレオパトラが、この
ことを少しでも嗅ぎつけたら、その場で死んでしまいましょう。あの人の即死には
二十度も立ち会ったことがありますが、その動機ときたら、いずれも、もっと下らぬ
ことでした。思うに、死というやつは内に激しい火花をひそめていて、それがあの
女人を色仕掛けで陥れるらしい。どうやら、あの人には死に急ぎの癖がありますな。

シェイクスピア「アントニーとクレオパトラ」福田恆存訳 第一幕第二場より

9 :チコ ◆XRDteExY :01/12/22 21:45
メーナス:(小声で)あなたには、全世界の主になろうちうお気はないのか?
ポンペイ:(小声で)何の話だ?
メーナス:(小声で)全世界の主になろうというお気はないのか? これで二度目です。
ポンペイ:(小声で)どうしたら、そうなれる?
メーナス:(小声で)その望みを起すこと、それだけでよろしい、あなたの眼には能無し
とも見えましょうが、後は私にお任せ下さい。見事、全世界を手に入れてみせます。
ポンペイ:(小声で)大分酔っているな?
メーナス:(小声で)何を言う、ポンペイ、杯には手も触れていない。あなたは、その
気になりさえすれば、この下界のジュピターになる人物なのだ、大海原の果て、天空
の極み、どこからどこまで皆あなたのものなのです、みずからそれを求めさえすれば。
ポンペイ:(小声で)それ、全世界を三分する共同経営者たちが、こうして揃って
あなたの船に乗込んでいる、私に錨綱を切らせてくれればよい、そうして沖に出た
ところで、奴らの咽喉元を襲うのです、後は何も彼もあなたのものだ。
ポンペイ:ああ、それを、貴様、なぜ黙ってやってのけなかったのか! おれの立場
では、そいつは陰謀というものだ、それが貴様なら忠義になる。よく覚えておけ、おれ
にとっては利益よりも名誉が大事なのだ、名誉がな。もう取返しはつかぬ、貴様の舌
が貴様の行いを裏切ったのだぞ、知らされずにいれば、後でよくやってくれたと思い
もしたろう、が、それも今は卻(しりぞ)けねばならぬ。忘れろ、さあ、飲め。
メーナス:(独白)そうと決ったら、これ以上、衰えかかった貴様の運勢の附合いは
御免蒙る。ほしいくせに、いざ遣ると言われて手を引込めるような男では、二度と
機会は掴めない。

同上 第二幕第七場より

10 :チコ ◆XRDteExY :01/12/23 00:42
鋭利アン

アンは鋭い牙と鋭い爪と鋭いクチバシとを持っていたので恐れられておりました。年頃の女の子にとっては酷な話です。第一日常生活が不便で
たまりません。牙とクチバシの共存自体不思議です。
そんなある日、アンは恋をしました。同級生のポンタに恋をしました。
その恋は燃え上がるやいなや足先から髪の毛まで一本の熱された針金が貫いて
いくような、心臓のあまりの高鳴りのために自ら身体を引き裂いて心臓を取り出し
かねないような、相手の壮麗勇壮な視線を一生自分のものにするためにクチバ
シで目玉をほじくりだしかねないような、そんな恋でした。
しかしポンタはアンには見向きもしません。誰だって鋭利な牙爪クチバシを持つ女
の子なんて嫌だからです。それにポンタにはちゃんとガールフレンドがおりました。
この場合のガールフレンドとは肉体関係まで到達しているという意味も込められ
ています。そうでない場合は女友達と表記しますが、意味は一緒でも秘められて
いるものが違います。英語っていやらしいですね。
アンは愛するポンタを傷付けてしまうよりはと、そのガールフレンドを代わりに襲い
ました。牙で喉を食い破り爪で衣服ごと身体を引き裂き、クチバシで女陰を貫きました。
アンは警察に捕まりましたが、その凶暴さに世界が注目し、学者の研究材料となり、
アンは地球の人間ではないということが判明しました。よく考えれば牙や爪やクチ
バシを持つ地球人なんてどこかおかしいのです。どうやら小さい頃に宇宙のどこ
かから飛来したものと判明したアンは、貴重な研究材料として、殺人の罪なんて
どこへやら、一躍人類の至宝となりました。
そこで計画されたのが、これまで人間社会の中で生きてきたくらい、人類と似た部
分の多いアンならば、地球人との混血児をつくることが出来るかもしれないのでは
ないかという、ようはちんこまんこでした。
相手はアンの意思を尊重してポンタが選ばれました。
アンは思わぬところで願いが叶い、嬉しさに狂喜乱舞し、ポンタに出会うやいなや
むしゃぶりつき、地球人とあまり変わらぬ秘部はしとどと濡れぼそり、ポンタ怖々
乳房を愛撫すると「クワァガ、クワワァ」と喘ぎ声を上げ、その姿はやはり人間のも
のではなく、当然ポンタ一物振るいたたず、アンが口でしゃぶろうと姿勢見せても、
喰い千切られるること恐れいっそう駄目で、その最中「千切る」と「契る」の類似性
見た気がし、ポンタ地球人としての大任背負う気持ちより、ガールフレンド殺された
のと今世界中で晒し者になっていることへの怨みの方が強く、出来ることならばア
ンを殺して逃げ出したかったが、周囲には銃持つ警護陣が張り巡らされどうにもな
らぬ、しかし萎えマラどうにもならずこれなら実験不可として中止され、もう二度と
この化け物と関わり合うこともなくなるかもしれぬと期待したところ、アンのクチバシ
一撃腹を刺した。
元々人間死に際となると子孫残すため通常とは違う力が沸き立ち、90の老人のマ
ラ怒張させることも出来ると言われるが、この場合さらにアンの宇宙人的作用で、
自らの変種ホルモンポンタの身体に送り込み性的能力を一時的に拡大、思考力も
マヒ興奮状態に陥れ、愛する男の命を奪いながらその種を宿すという、アンの種族
の持つ独特の性癖というか生殖能力をこの時発揮したのだ。
最後にはポンタ身体全て喰い荒らされ、契ると千切る確かに同じであったと、放ち
終えて以後はかえって明晰な頭、しかも最後の肉一片となるまで消えない意識の
中で考えた。これは父の最後の思考が、放ち終えてすぐ宿したアンの中の命に直
接強い影響与えるため、父側は生殖につき自らの命を失う変わりにその意思を子
供に送ることが出来、子は父から最後のメッセージ受け取り、生れ出た瞬間より
まずその遺志果たすのがこの種のならわし。当然のことながらポンタ最後に願った
のは、自分と最愛のガールフレンドとを殺したアンへの復讐、さらには人類の為だ
などといってポンタの人権無視した、広くは地球人全体への復讐、ついにはこんな
ものを地球に落としたどこかの星、いやそれを生み出した宇宙にまで行き着き、ポ
ンタがこの世から消えた瞬間に生まれたアンとポンタの子供はまずアンを一口で
呑むと、驚いている群衆見回しつつ一つ大きな深呼吸をした。それは全てを呑み
込むまで終わることのない深呼吸であり、ついには全宇宙を呑み込んだ後自らを
吸い込み、最後にはただ無が残った。

11 :チコ ◆XRDteExY :01/12/23 22:23
「アンダルシアに憧れて」 作詞 真島昌利

アンダルシアに憧れて バラをくわえて踊ってる
地下の酒場のカルメンと 今夜メトロでランデブー
ダークなスーツに着替えて ボルサリーノをイキにきめ
いかすクツをはいた時に電話がオレを呼び止めた
受話器の向こうがわでボス声をふるわせながらボス
ヤバイことになっちまった トニーの奴がしくじった
スタッガーリーは言うのさ 今夜港で決着を
立ち入り禁止の波止場の 第三倉庫に8時半
※開始
誰か彼女に伝えてくれよ
ホームのはじでまってるはずさ
ちょっと遅れるかもしれないけれど
必ず行くからそこで待ってろよ
※終了
がくぶちのウラの金庫にかくしたコルトをとりだす
オレの手がふるえてるのは 何もこわいわけじゃないさ
コルトはオレのパスポート 黒くてかたいパスポート
スタッガーリーの頭に こいつをぶち込んでやるさ
タクシーで港に着くと ボス達は青ざめていた
怪しい気配に気づくと オレ達は囲まれていた
暗闇からマシンガンがあざけるように 火を吹いた
ボルサリーノははじけ飛び コンクリートにキスをした
[※印 くりかえし]
激しい 痛みが体を電光石火につらぬき
はみだし者の赤い血がカラッポの世界を染める
うすれていく意識の中 オレはカルメンと踊った
アンダルシアの青い空 グラナダの詩が聞こえた
[※印 くりかえし]
必ず行くからそこで待ってろよ

12 :チコ ◆XRDteExY :01/12/24 00:12
 ──いいえ、パパは死んでしまいました! 死んでしまいました!
 しかも妻との問答の過程で、息子の言葉は、奇態なものには違いないが、それなり
の脈絡をそなえていた。
 ──死んだのとはちがうでしょう? 旅行しているのでしょう? だから来週の日曜
日には帰って来るでしょうが?
 ──そうですか、来週の日曜日には帰ってきますか? そのときは帰ってきても、
いまパパは死んでしまいました、パパは死んでしまいましたよ!

大江健三郎「新しい人よ眼ざめよ」内「無垢の歌、経験の歌」より

13 :チコ ◆XRDteExY :01/12/24 00:20
「失われたひとりの少年(有心)」 ブレイク 寿岳文章 訳

「どんな者も おのれほどには 他を愛せず
また おのれほどには 他をうやまわない
また 思想にとっては おのれより偉大なものを
知ることは 不可能だ

だから 父さん どうしてぼくが ぼく以上に
父さんを またはぼくの兄弟の誰かを 愛しえよう?
ぼくは父さんを愛してはいる 戸口でパン屑をついばむ
あの小さな小鳥を愛する 程度には」

そばに坐って 少年の言葉を聞いていた司祭は
身をふるわせて憤り 少年の髪をひきつかみ
小さな上衣ごと 少年をつれて行った
居あわせた者はみな 司祭の心づかに感激した

高い聖壇の上に立ち 司祭は言う
「見よ! なんたる悪魔がここにいる!
理性を審判者におし立て
わがいとも聖なる神秘を裁く者が ここに」

泣き叫ぶ少年の 訴えはきき入れられず
泣き叫ぶ父母の 嘆きもかいなく
少年は シャツ一枚にまで着物をはがされ
鉄のくさりに 縛りあげられ

神聖な場所で 焼かれた
それまでに多くの者が焼かれた その場所で
泣き叫ぶ父母の 嘆きもかいなく
こんなことがアルビオンの岸で 今も行われているか?

14 :チコ ◆XRDteExY :01/12/24 23:59
 あだ名の由来はその子供が皆の中に混じる時いつも風が鳴るからである。いや、
ただの偶然にすぎないかもしれないし、ただ数回そういうことがあって、以来、その
子を見るたび皆が風を連想するようになっただけかもしれない。
 又三郎と違い彼自身が風のように去っていくのではなく、彼が鳴らす風にのって、
誰かが飛んで消えてしまうような、そんな気を起させるのである。実際もう何人も
飛ばされてしまっているのかもしれない。しかしいなくなった子供たちは最初から
いなかったのであって、風鳴り子が風を鳴らしたからいなくなったとは限らないし、
子供が消えてなくなる理由なんていくらでもあるものだ。
 風の鳴る日に風鳴り子はいつもいる気がするのだが、それならば風鳴り子があら
われる時にそこにいる子供も風が鳴る時にいるのであり、そこにいるもの全員が
風鳴り子と呼ばれる理由はあるようにも思えるのに、風鳴り子以外の子供はどれも
そこにいる根拠が希薄で、やはり風の一鳴りに簡単に飛ばされそうなものばかり
であるので、自然風鳴り子とそうでないものにははっきりと区別がつけられるのである。

15 :チコ ◆XRDteExY :01/12/25 00:24
≪「狂気」なしでは偉大な事業はなしとげられない、と申す人々も居られます。
それはうそであります。「狂気」によつてなされる事業は、必ず荒廃と犠牲を伴ひ
ます。真に偉大な事業は、「狂気」に捕へられやすい人間であることを人一倍自覚
した人間的な人間によつて、誠実に執拗に地道になされるものです≫

12に同じ「怒りの大気に冷たい嬰児が立ちあがって」より 引用元はW先生とだけ
表記されている人のエッセイ集「狂気についてなど」からとのこと。

16 :チコ ◆XRDteExY :01/12/26 19:17
 一五一七年、スペインの宣教師バルトロメ・ラス・カーサスは、アンチル列島の
地獄さながらの金坑で呻吟しているインディオにいたく同情し、ときのスペイン王
カルロス五世に、かわりの黒人を輸入して、アンチル列島の地獄さながらの金坑で
呻吟させるという案を進言した。南北アメリカを通じて、この奇妙にねじくれた博愛
主義に負うものは無数にある。

ボルヘス 文庫版「砂の本」収録「汚辱の世界史」内の「恐怖の救済者 ラザレス・
モレル」 篠田一士訳 より

17 :チコ ◆XRDteExY :01/12/26 19:22
砲兵隊の兵営から南部にかけて、当時一番胆っ玉のすわった一人だった男、
それが死んでものを言わなくなったのを見ると、たちまちあっしの憎しみは消えて
しまいました。
「死ぬためには、生きてるだけでいいんだわね」と女たちの一人が言いました。する
と別の一人が、同じく思いに沈みながら言ったもんです。
「あんなに傲慢な男だったのに、もう蠅を蒐めることしかできないんだわ」

同上「ばら色の街角の男」より

18 :チコ ◆XRDteExY :01/12/26 19:54
http://www.longtail.co.jp/bt/a039_nf.html
ブレイクの詩の翻訳が乗ってるけど、どうも、ちょっと歯切れが。

19 :チコ ◆XRDteExY :01/12/26 21:01
ftp://ibiblio.org/pub/docs/books/gutenberg/etext96/pblak10.txt
そして英詩

20 :[ここ壊れてます](4):[ここ壊れてます]
[ここ壊れてます]
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